« <本文化をアートする>ってどういうこと? | トップページ | 図書館を考えてみる(3)TSUTAYAの図書館ビジネスモデル »

2013/09/04

図書館を考えてみる(2)「無料貸本屋」の実態

図書館が「無料貸本屋」になっているという批判は、以前からある。
『公共図書館の論点整理』(図書館の現場7)の第一章「無料貸本屋」論/安井一徳著によれば、2000~2003年ごろに、もっともこの議論が高まったそうだ。
では現在、図書館はどの程度、ベストセラーを所蔵しているのか。
最新の直木賞受賞作『ホテルローヤル』がどのくらい区及び市の公立図書館に所蔵されているかを、ほんの少しだが自分で調べてみた。
結果は以下。選んだ図書館に特に意味はない。釧路を選んだのは、小説の舞台になっていたから。
図書館名    館数  冊数  予約数
--------------------------------------
港区立図書館  4館   04冊  396人
渋谷区立図書館 9館   19冊  506人
立川市立図書館 9館   09冊  223人
市立釧路図書館 7館   12冊  211人
那覇市立図書館 6館   06冊  118人
上の数字を見る限り、以前によく見かけた<ベストセラーの複数冊大量所蔵>は、現在では影を潜めているようだ。港区立図書館を例にとると、所蔵は合計4館で各1冊。それに対し、予約待ち人数は、本日(2013年9月4日)現在で396人。借りられる期間が一人2週間だから、延滞がないと仮定して、自分の番がまわってくるのまでに1386日(約3年9カ月)かかることになる。
借り手(市民)の利便性を考えれば、気が遠くなるほど待たされることになるが、切実に読みたい人は、食事代を削ってでも書店で買えばいいわけで、この所蔵数は、著者や出版社側にも納得のいく冊数だろうと思う。

« <本文化をアートする>ってどういうこと? | トップページ | 図書館を考えてみる(3)TSUTAYAの図書館ビジネスモデル »